クラウド・バックアップ

ネットから保存した画像をクラウドに保管するときに知っておきたいこと

端末へ保存できる画像でも、自由に転載・共有できるとは限りません。保管前の確認事項を整理します。

目次
  1. 保存と公開の違い
  2. 利用条件とライセンス
  3. プライバシーと安全性
  4. 保存前のチェック

WebサイトやSNSの画像を、あとで見返すためにスマホへ保存することがあります。端末の容量を空けるため、クラウドへ移したい場合もあるでしょう。

ただし、画像を端末へ保存できることと、自由に複製・転載・共有できることは同じではありません。著作権、保存元の利用条件、共有設定、写っている人のプライバシーを確認します。

注意:本記事は日本国内の制度に関する一般的な情報であり、個別の法的判断ではありません。具体的な利用可否は権利者、掲載元、利用サービスまたは専門家へ確認してください。

ネット上の画像にも権利がある

写真、イラスト、漫画、図表などは、ネット上で誰でも閲覧できても、著作権で保護される場合があります。SNSへ投稿されたことで著作権がなくなったり、検索結果へ表示されたことで自由素材になったりするわけではありません。

画像検索は画像を探す手段です。検索結果ではなく、元の掲載ページを開き、作者・権利者と利用条件を確認します。

自分で見るための保存と公開は違う

日本の著作権法には、個人的または家庭内などの限られた範囲で使うための私的使用の複製があります。一方、SNSへの転載、ブログへの掲載、共有リンクによる配布は、自分だけで見るための保存とは別の行為です。

文化庁も、私的使用などの例外がある一方、SNSへの投稿は一般への公開であり、原則として他人の作品をネットへアップするには権利者の許諾が必要だと案内しています。

クラウドへの保存も、入手方法、利用目的、サービスの仕組みなどで扱いが異なります。「非公開ならどんな画像でも必ず保存してよい」と一律に判断しないでください。

違法公開と知っている画像に注意

著作権侵害により違法にアップロードされた著作物だと知りながらダウンロードする行為は、私的使用目的でも規制の対象となる場合があります。2021年施行の改正により、対象は著作物全般へ広がりました。

軽微なものなど除外される場合もありますが、判断はケースごとに異なります。漫画、写真集、イラストなどが無断掲載されていると分かるサイトから保存しないことが基本です。

出典を書けばよいとは限らない

作者名やURLを記載することと、利用の許可を得ることは別です。出典を書くだけで自由に転載できるわけではありません。

著作権法上の引用には、正当な範囲、主従関係、引用部分の明確化、出所の明示など複数の条件があります。装飾目的で載せたいというだけで引用になるとは限りません。

フリー素材とCreative Commons

「無料」「フリー素材」と書かれていても、商用利用、加工、クレジット、再配布、利用媒体などの条件があります。

Creative Commonsには複数のライセンスがあり、表示、非営利、改変禁止、継承などの条件が組み合わされています。ライセンス名、作者名、出典URL、取得日を記録します。素材そのものをダウンロードできる形で再配布することは、完成物への利用とは別に禁止される場合があります。

共有リンクと公開設定

個人保管のつもりでも、「リンクを知っている人全員」や公開フォルダを有効にすると、第三者がアクセスできる可能性があります。

写っている人のプライバシー

写真には、著作権とは別に、写っている人の肖像やプライバシーが関係する場合があります。元の投稿が公開されていても、別の場所へ再公開すると、本人が想定しない範囲へ広がる可能性があります。

顔、名前、制服、学校、自宅、位置、車のナンバーなどが分かる写真や、子どもの写真は特に慎重に扱います。

位置情報などのメタデータ

画像には撮影日時、機種、位置情報などのEXIF情報が含まれる場合があります。SNSが削除していることもありますが、すべての画像で消えるとは限りません。クラウドが保持・変更するかはサービスによるため、共有前に確認します。

ファイルの安全性

JPEGやPNGでも、OSや画像処理アプリの脆弱性が悪用される可能性はあります。OS、ブラウザ、写真アプリを最新に保ちます。

画像のつもりで取得したファイルが `.apk` や `.exe` なら開きません。`photo.jpg.exe` のように装う場合もあります。「表示するには専用アプリが必要」として、Google Play以外からアプリを入れるよう求めるサイトにも注意します。

保存前のチェックリスト

  1. 元の掲載ページと作者・権利者が分かるか
  2. 違法公開された画像ではないか
  3. 個人保管か、公開・共有する利用か
  4. 規約やライセンスで利用が認められているか
  5. 共有リンクや公開フォルダが無効か
  6. 写っている人のプライバシーに問題がないか
  7. 位置情報などのメタデータを確認したか
  8. ファイル形式と入手元が安全か

元URL、作者、ライセンス、取得日を別のメモで記録すると、時間が経っても出所を確認できます。

非公開でも保存する権利は必要

シークレットクラウドは一般公開や他ユーザーとの共有を提供しない個人用ストレージです。ただし、著作権、肖像、プライバシーその他の権利を侵害するデータは保存できません。

禁止コンテンツを確認する

まとめ

ネットから画像を保存できても、自由に転載・共有できるわけではありません。自分だけで見るための保存と、SNS・ブログ・共有リンクでの公開を分けて考えます。

元の掲載ページ、権利者、利用条件、ライセンスを確認し、違法公開と分かる画像は保存しません。共有設定、プライバシー、位置情報、ファイル形式、アカウントの安全にも注意しましょう。

参考情報

法律、ライセンス、サービスの条件は更新される場合があります。利用時点の公式情報も確認してください。