パスワード・認証

パスワードを紙に書いて保管するのは安全?デジタル管理との違い

紙のオフライン性と、盗難・紛失・災害・更新管理のリスクを比較します。

目次
  1. 紙のメリット
  2. 紙のリスク
  3. デジタル管理との違い
  4. おすすめの併用方法

パスワードを紙へ書くことは、必ずしも危険とは限りません。ネットワークにつながらないため、遠隔から直接読み取られにくい特徴があります。

一方で盗み見、盗難、紛失、写真撮影、廃棄、災害、更新漏れなどの物理的リスクがあります。紙とデジタルでは、守る場所と想定する脅威が違います。

紙に書くこと自体は問題ではない

メモを避けて短いパスワードを使い回すほうが危険な場合があります。サービスごとに長く固有のものを使い、記録するなら安全な場所と方法を選びます。

英国NCSCも、他人がアクセスできない安全な場所へ、端末とは別に保管する場合は書き留める方法を案内しています。ただし環境によって適切な方法は変わります。

紙のメリット

遠隔から直接盗まれにくい

施錠された場所にある紙を端末のマルウェアが直接読むことはできず、クラウド認証が漏れても紙そのものへはアクセスできません。ただし撮影や平文への転記でデジタルコピーを作れば、遠隔攻撃の対象になり得ます。

端末の故障・紛失時にも使える

スマートフォンや保管庫へ入れないときも紙は読めます。多要素認証のバックアップコードなど非常用情報と相性がよい場合があります。

クラウド同期と切り離せる

複数端末へ自動同期されず、復旧手段を復旧対象のアカウントとは別の場所へ分離できます。

紙の主なリスク

1. 盗み見・写真撮影

机やモニター周辺では、家族、来客、同僚などに見られる可能性があります。持ち去らずに撮影して戻されると、複製に気付きにくくなります。

2. 紛失・盗難

財布や端末ケースへ入れると、端末、カード、認証情報をまとめて失う可能性があります。安全な場所から持ち出さないようにします。

3. 廃棄時の漏洩

不要な紙は、文字を復元しにくい形で裁断するなど、読めない状態にして処分します。

4. 火災・水害・劣化

唯一の記録が失われる可能性があります。非常用情報は同じ災害で同時に失わない別の安全な場所も検討します。

5. 更新・検索が難しい

変更のたびに古い記録を無効化する必要があり、多数のサービスでは最新版が分からない、重複する、書き間違える問題が増えます。

6. 閲覧記録が残らない

紙を読まれたり撮影されたりしてもログは残りません。誰が保管場所へ近づけるかが重要です。

安全に紙で保管する8項目

  1. 机へ貼らず、施錠できる場所へ置く
  2. 端末、カード、身分証と一緒に携帯しない
  3. 保管場所へ入れる人を考える
  4. 秘密情報を必要以上に一か所へ集約しない
  5. 変更日を管理し、古い記録を残さない
  6. 不要な紙を読めない状態で廃棄する
  7. 写真、メール、普通のメモへ複製しない
  8. 職場では組織の規則を優先する

紙に向いている情報

封筒へ入れて開封に気付きやすくする、信頼できる人へ保管場所だけを伝えるなど、用途に応じて設計します。

スマホの普通のメモとの違い

普通のメモは検索・編集・同期に便利ですが、解除後の閲覧、クラウド同期、誤共有、マルウェアのリスクがあります。紙は同期されない代わりに、紛失、盗み見、災害、更新の負担があります。

パスワードマネージャーとの違い

暗号化された保管庫で管理し、長くランダムで固有のパスワードを生成・自動入力できます。使い回しや漏洩を警告する製品もあります。

保管庫の認証、同期アカウント、端末の保護と復旧設計は必要です。長いマスターパスワード、多要素認証またはパスキー、端末ロック、更新で守ります。

おすすめは役割を分けること

マスターパスワードを紙へ残すかは、忘れる可能性、同居者、盗難、高リスクな立場を踏まえて判断します。

パスキーという選択肢

共有パスワードを毎回入力しないパスキーは、紙へ書く必要を減らせます。端末、同期アカウント、画面ロック、復旧方法の保護は必要です。

Googleログインを使う場合

第三者サービスごとにパスワードを新設せず、Googleのパスワードそのものを渡しません。Googleのバックアップコードを紙へ保管する場合は、端末とは別の施錠された場所へ置きます。

復旧手段を分離して守る

シークレットクラウドはGoogleログインを利用します。Googleアカウントと端末を保護し、復旧情報は通常の写真やメールではなく、専用保管庫または安全な物理保管場所で管理してください。

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まとめ

紙は遠隔攻撃から切り離せる一方、盗み見、盗難、紛失、災害、廃棄、更新漏れに弱い方法です。安全性は保管場所、持ち歩き、アクセスできる人、更新方法で決まります。

日常の多数のパスワードは専用の管理機能を使い、非常用のバックアップコードや復旧情報だけを端末とは別の施錠された場所へ紙で保管する方法が現実的です。

参考情報

適切な方法は家庭・職場・リスクで異なります。職場では組織の規則を優先してください。